C4ピカソの内装
内装についてカタログの装備表にそって解説します。
センターフィックスステアリング ステアリングハンドルは、ホイール部分のみが回転し、中央のパッド部分は回転しません。シトロエン独自の思想から生まれたC4シリーズの特徴。 不思議な設計ですが、ギヤかなんかを使った仕組みなのでしょう。実は大変な技術であると思います。このおかげで、各種のスイッチの位置がハンドルの切れ角にかかわらず常に一定であるばかりか、エアバッグが最適な形状で展開させることができます。 欠点は、ハンドルの位置がパッと見、わからなくなることです。ラリー車のようにトップに印を付けておく必要があるかも。 また、ハンドルとパッドの間は必然的に狭いので、内がけハンドルをする癖のある人(含:私)は要注意です。 (以下09年5月17日加筆) 最近のステアリングは、エアバッグをはじめとしていろいろ付いていてハンドル自体のマス(質量)が大きくなっており、いくらパワステと言っても回転させるときに重たいモノを廻しているという感触が拭えません。しかし、このステアリングは昔ながらのこの輪っかだけ。軽く廻すことが出来ます。隠れた美点ですね。 |
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革巻きステアリング(エクスクルーシブのみ) 本革巻きのステアリングハンドル。フルレザーパッケージを選ぶと内装色に合わせてイエローが左右の一部に入り、さらにオシャレです。 ただ、革アレルギーの私には要らない装備。本革が高級という思考はやめて欲しいんだが。(しかし、1年目の夏はアレルギーは出ませんでした。08年8月28日加筆) また、当然のようにパワーステアリングも装備されてますが、速度感応なのかな? チルト/テレスコピックステアリング ステアリングは上下に可動(チルト)、前後に伸縮(ティルト)するので体格に合わせることができます。もう少し手前に出せると私にはぴったりなんですが。。 |
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パドルシフト 通常の変速レバーはありません。ハンドル裏側のパドルで変速します。右側がシフトアップ、左側がシフトダウン。 6速EGSの場合は重宝しますし、自動変速よりこれで手動変速した方が断然ショックが小さいです。マニュアルでも、減速時に自動でシフトダウンするので、シフトアップのみ手動というズボラもできます。 自動変速でも変速ショックにも慣れてしまえば全然問題なしです。 黒い樹脂のところは動かず、クロムメッキのところだけが少し前後してシフトできます。 |
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シフトモードセレクター ハンドルの奥にニョキッと生えた棒で、前進自動、マニュアル、リバース等を選択します。ちなみに6速EGSの場合、パーキングはありません。4速ATとの見分け方は唯一この部分のみ。シトロエンの旧型マニアは、DSというモデル以来のスタイルにいたく感動しているらしい。思ったより軽いタッチで楽です。ただ、ワイパースイッチに割と近くて、バックの時に後ろを見ながらだと間違えるというより触ってしまってワイパーを動かしてしまうことあり。 |
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クルーズコントロール オートクルーズにセットしておくと道路のアップダウンにかかわらずその速度に自動調整されます。ブレーキを踏めば当然減速します。高速道路などでのイージードライブに便利な機能です。 スピードメーターの横に設定速度が出ますが、画像では−−になってます。60km/h以上でないと機能しません。 ボタン一つで加速できます。この加速、アクセルを大きく踏んだくらいけっこう鋭く効きます。 |
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スピードリミッター スピードリミッターにセットしておけば、むやみな暴走を避けられるので、ねずみ取りなどを気にせずにドライブを楽しめます。レーダーを装備するより安全のためにはこちらがお勧めです。 私も郊外でのドライブではよく活用します。設定速度になるとアクセルを踏んでも加速しません。(緊急回避のため、一定以上にアクセルを踏むと一時的に解除されます。) 画像では60km/hに設定してあります。 ステアリングパッドの‖スイッチでオン・オフができますが、エンジンを切ると必ずオフになるので、次回の運転時には必ずオフになっている安全設計です。 |
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マルチファンクションディスプレイ/ドライブコンピューター 本国ではここにカーナビ画面をセットしたモデルがあるようですが、日本のようにナビが簡易型でなくてなおかつタッチパネルが普及した国ではここにナビ画面を持ってくるのは難しいでしょう。 色は青を濃くしたり薄くしたりできます。 また、明るさもステアリングの左下のダイヤルで調整できます。 コンピュータは瞬間燃費や区間燃費、平均速度などいろいろ楽しめます。切り替えで2区間について計算させられます。 時計がデカく表示されますが、若干下に入り込んでいるので、実は後席からは見えません。代わりに速度は丸見えなので、後席から肉声による速度超過アラームが鳴ること必至。 |
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4ゾーンオートマチックエアコン(フロント左右/2列目左右 調節機能) C4ピカソの売りの一つ。前列左右、2列目左右それぞれ独立した温度調節ができます。運転席からもある程度集中管理できます。ただし、日本のように25°できっちり冷暖房が区切られていませんので、注意が必要です(たぶん)。例えば冷えすぎると突如として暖房に切り替わって温風が吹き出してあわてる可能性がなきにしもあらず。 運転席のスイッチにより、後席をオフにしたり、運転席と同様にしたりできます。 運転席のパネルはその照明がサイドウインドウに映ってミラーが見にくくなるのですが、この照明は設定により消すことができます。また、インパネのメーターの照度を変えると、ここの明るさも連動しますので、それだけでも大丈夫です。 (以下08年8月28日加筆) 性能は必要十分。外気温計が40℃近くでも快適です。ただし、ガスを入れたてでメッチャ調子いい時のBXのようにキンキンに冷えた冷気が霧と共に吹き出すほどには冷えません。(これはエバポレータが凍るので逆に困る) 温度設定は14〜28℃まで。途中18〜24℃の間は0.5℃間隔で微調整できます。これは結構便利。 ただし、エアコンが作動すると、冷却ファンが最高速で回転を始めます。この振動は仏車の常で音と共に結構大きく、折角アイドル状態ではほとんど振動が無かっただけにステアリングや足下に響いてきて快適性が大きくスポイルされます。 |
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4ゾーンオートマチックエアコン(助手席側コントロールパネル) 助手席側は基本的に温度のみの設定です。 でも、ここは温度よりも風量の設定ができた方が良いような気がするんですが。もちろん両方制御できた方が更に良し。オートマチック制御がどの程度うまく効くでしょうか。まあ、吹き出し口のダイヤルで調整すればよいのですが。 |
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4ゾーンオートマチックエアコン(2列目コントロールパネル) 2列目左右にもコントロールパネルと吹き出し口があります。ここは温度と風量の設定ができます。子供が寝てしまったときには少し心配ですが、運転席で管理してやりましょう。 3列目の横にも吹き出し口があります。ここの制御はどのパネル?2列目らしいです。 |
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パルファムエアフレッシュナー やはりシトロエン独自の装備。セットしておくと空調に香水が。ちょっとお高いのが玉に瑕。一日1時間の使用で3ヶ月保つとのこと。新車には2本入りのこれが付属で付いてきます。 センターの吹き出し口からしか出ないので、下からしか出さない冬場はあまり効果がありません。新車の臭いがなかなか消えないねえ。 ちなみに、新車時に付いてくるこのタイプの香りは私も家族にも不評で止めてしまいました。外人さん好みなのか、結構強烈に効きます。 |
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スライディングサンバイザー (バニティミラー付) でかいフロントウインドウに必需品。眩しいときには通常の視界にすることができます。でも、オープンカーを買ったなら冬でもフルオープン! ピカソを買ったなら夏でもフルオープン!この心意気だね! バニティミラーは運転席、助手席共についてます。 |
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フロントワンタッチパワーウインドウ(挟み込み防止機構付) 4枚共がワンタッチ機能付き。もちろん挟み込み防止機構が付いています。壊れそうで怖いけど。センサー異常で開きっぱなしとか。さすがに今のシトロエンはそんなこと無いかな。 ちなみに上半分はミラーのリモコンスイッチ。上から2番目のスイッチを下に押すとミラーが折り畳まれます。また、左右どちらかに動かしておくと、リバース連動となり、バックの際にあらかじめセットしておいた角度になります。 |
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2列目ワンタッチパワーウインドウ(挟み込み防止機構付) 2列目もワンタッチのパワーウインドウ。 シトロエンは伝統的に後席のウインドウも一番下まで下りきるように設計されています。そのためにリヤドアのガラスは2分割されていて後ろ側は固定式です。 国産に時々あるように(特にハードトップ)、ガラス全面が下がるけど途中で止まるということはありません。 |
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オートディミングミラー(エクスクルーシブのみ)/チャイルドウォッチミラー 自動防眩機構付きミラーと日本語で書いちゃダメなんかね。角度が変わるわけではなく、液晶技術かなんかで反射率が変化するみたいでちょっと緑がかった色になります。 チャイルドウォッチミラーは後席の子供達を見ることができる鏡。寝ちゃったとか、酔ってそうだとか、様子を見ることができますが曲率が大きいために像はちょっと小さい。 (以下08年8月28日加筆) なおかつExcrusiveの場合、シートのヘッドレストが巨大なため、後席左右のお子さんは見えない可能性有り。お子さんを早く成長させましょう。 |
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フロントセンタートレイ(リムーバブルアシュトレイ/シガーライター/12V電源ソケット付) アッシュトレイとは蓋付きの小物入れ。ま、本国では灰皿でしょう、取り外し自在です。後ろ側のドリンクホルダーにも移動できますが、他のドリンクホルダーとはサイズが合いません その左にシガライター、右に電源ソケットが付いてます。 |
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12V電源ソケット(3列目シート左) 腕掛けのの前方にソケットとドリンクホルダーが付いてます。 ウインドウのすぐ下には吹き出し口が付いてます。 吹き出し口のすぐ前にある四角のへこみはトノカバーを取り付ける場所です。 |
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ポケット(3列目シート右) カタログには書いてありませんが、右側にはポケットが付いてます。ここは3列目をたたんだときにはカーゴルームになってますが。後述のネットはここに入れておきましょう。 |
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ルームランプ (前席/2列目/3列目)フロントマップランプ フットランプ(エクスクルーシブのみ) ラゲッジルームランプ ルームランプは3列目まできちんと付いてます。BXの後期型から、エンジンをかけると徐々に消灯するタイプです。そしてエンジンを切るとフワッと点きます。 1列目は写真のように中央、2列目は左右に各1、3列目はやはり中央です。 設定により、ハンドルのスイッチで全てのランプの点灯、消灯がワンタッチでできます。 1列目、2列目は左右マップランプつき。 フットランプはあるけど、肝心のキーシリンダー付近に照明が無くて暗く、キーを差し込むのに苦労します。右ハンドル化の弊害ですな。 ダイヤルつまみはサンルーフの開閉用です。9段階の調整とと全閉にできます。 |
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アンビエンスイルミネーション(エクスクルーシブのみ) 最近は国産車にもこんな仕掛けがある車が出てきたようです。、サンバイザー裏やインパネ下、ドアなどにアンバー(茶)色のLEDがライン状に仕込んであってほのかに光を放ちます。 高級感あふれるイルミネーションです。 写真は、ステアリング左側にあるその照度調整スイッチ。 数段階に明るさを調整できます。 夜のドライブで真っ暗を怖がる小さなお子さんには良い装備。 |
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フロントドアポケットライト(エクスクルーシブのみ) 手を入れると点灯する不思議な(センサーが付いてるだけでしょうが)ライト。荷物が入っているだけでは点灯しません。 |
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アッパーグローブボックス(左右) ステアリングの向こう側にある結構広い収納場所。サングラスなどを入れると良いのですが、ちょっと遠いのが難点。 小物だと転がってうるさいので、布をひくと良いです。 ここをはじめ、ボックスにはすべて照明が付いています。 |
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グローブボックス エアバッグの下なので、今ひとつ奥行きはありません。まあ、最近はエアバックのせいで日本車でも小さい場合が多いですが。 手前の蓋には2箇所のポケットが付いてます。 (以下08年8月28日加筆) 納車時にはここにアルミホイール盗難防止用の特殊レンチボックスが入っていますが、パンク修理キットの中にも収納スペースがあるのでそちらに移しておきましょう。 |
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センタークールボックス エアコンのスイッチが入った状態では、冷風が常に入りますので、飲み物などがある程度冷えた状態で保存できます。ただし、冷蔵庫ではありません。 (以下08年8月28日加筆) このクール機能、実際はほとんど実用性はないようです。詳しくは「あれこれ」のコーナーその12を参照してください。 |
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2列目フロア収納ボックス(運転席後ろ)(エクスクルーシブのみ) 運転席後ろのみ。なんで? 私はここに緊急脱出用の窓ガラスを割るハンマーを入れているのですが、樹脂をラミネートされたサイドガラスの場合は意味がないような気がしています。 |
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ブラック&クロームインテリアデコレーション(エクスクルーシブのみ) ドアトリムの質感も高く、そこに艶有りブラックとクロムのライン。 フランス車も高級になったものです。 ドアハンドルは2.0もクロムと思われます。 |
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サンシェード(2列目/3列目/リアハッチ) シトロエンの良き伝統がリヤハッチのみならず、2列目、3列目のサイドにも付くようになりました。小さな穴が付いてますので展開しても視界は確保されます。 また、収納時もスッキリしています。 3列目、リヤハッチはエクスクルーシブのみの装備となります。 |
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ラゲッジルームトノカバー 3列目を使わないときにはロール式のトノカバーで荷物を隠すことができます。 3列目を使用するときにはその後ろに収納できます。 しかし、このトノカバーの付け替えが結構面倒くさい。長い上に重たくて、なおかつ場所によっては要領をつかんでないと時間がかかってしまいます。よって3列目を使うときにはただ邪魔なだけ。 また、カバー自体は巻き取り式でペラペラなのでこの上に何かを載せるわけにはいきません。 |
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ラゲッジルームフロアネット(エクスクルーシブのみ) 荷物散乱防止用のネットが標準で付いてます。 カーゴルームのあちこちにフックも付いてます。 |
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エマージェンシートーチ トランクにある取り外し式の懐中電灯。 通常はトランクルームランプとして機能し、取り外すと連続45分使用可能の懐中電灯として機能します。 取り付けておけば自動的に充電されます。これはよいアイデア。夜間の故障も怖くない?。ただ、45分以内に直せないと意味はない。 ただし、いまどきLEDではなく電球とは。 左側にも通常のランプがあります。 そういえばクサラピカソには車輪つきの荷物カーゴが付いていたっけ。 トーチの上の四角いのはネットを掛けるフックです。 |
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ラゲッジルームハイトアジャスター(エクスクルーシブのみ) リヤにエアサスペンションをおごったことから、車高を変えることができます。通常の64cmから14cmも下げて50cmにすることができます。 しか し、なぜ伝統で実績あるハイドロニューマチック(油圧を利用したエアサスペンション)を活用しなかったのか。ま、空気は多少漏れてもコンプレッサーが動いていれば問題ないっすから。 ちなみに観光バスのエアサスで使われるダイヤフラムのゴムは定期交換品です。ピカソは何年持つの? 2.0は通常の金属バネです。こちらの乗り心地のほうが良いとの情報もありますので購入前にできれば乗り比べてみましょう。 |
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スカッフプレート(エクスクルーシブのみ) ドアフレーム下に付けられた化粧板。格好はいいけど特に必要はなし。高級車っぽくていいけどね。 |
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キーレスエントリーシステム/集中ドアロック 今や当たり前のようにある装置。 時速10kmになると自動で施錠されます。 また、外からロックするとここが点滅状態になるので、如何にもセキュリティがかかっているようで一種の泥棒除けになるかも。 |
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シート下収納棚 勝手に名付けましたが、車検証や取説を収納する場所が助手席下にある個体があることが確認されています。 ただ、全車に付いているわけではなく、私の車にも付いていません。 本国版カタログによれば電動シートでないエクスクルーシブには付いていないといけないはずなんですが。 画像はブログ「シトロエン C4 Picasso と共に」のmamuさまより戴きました。ありがとうございます。 |